あまり想像したくないことですが、妊娠の先には「出産」の喜びがある一方で、「流産」という悲しく残念な結果を迎える可能性があることも否定できません。
医学的な「流産」とは、「妊娠21 週6日までに妊娠の継続が不可能になった妊娠」と、定義されています。
しかも、流産の割合は意外に高く、全妊娠の約15%に起こるというデータがあるのです。(前項の化学的流産を含めるともっと高くなります)
この流産確率は、35歳を境に高くなる傾向がありますから、年齢が上がっている人は、それだけ「子宮」や「卵子」のアンチエイジングを心がける
必要があると言えるでしょう。
では、流産はいつ頃の時期にしやすいのかと言うと、そのほとんどが妊娠12週未満までの妊娠初期に起こっています。ひとつの目安として、超音波診断で胎児の心拍が確認される妊娠6週頃以降になると、流産する確率は5%以下になるという報告がありますから、エコーで胎児の心拍が確認できればひとまず安心して良いと言えるでしょう。
赤ちゃん待ちのカップルには、ここまでの数週間はとても長く感じるものだと思います。
ただ、万が一、流産したとしても、必要以上に落ち込んだり、ご自分を責める必要はありません。
初期流産の原因のほとんどは、染色体異常など、胎児側にあるものだからです。
自然界にある厳しい掟、生命の「自然淘汰」なのだと考えてください。
すぐに「次!」と気持ちを切り替えられることではないと思いますが、落ち込みすぎず、健康な赤ちゃんを迎えるための母体の準備を怠らないことが、あなたの夢を叶えることにつながるのだと信じましょう。
また、初めての妊娠が初期流産に終わると、「次も流産するのでは?」と不安に思う人もいるかもしれません。
しかし、ご安心ください。
大規模な試験で、流産歴がない女性と、1回流産したことがある女性の流産率を比べたところ、大きな差がなかったこと証明されています。
実際に、お子さんが2人、3人いるお母さんでも、流産を経験している人はかなりの数いるはずです。
そうした方の体験談などを聞けると、元気が湧いてくるかもしれません。
誰よりもあなたの努力を知り、側にいてくれるパートナーだって支えになってくれるでしょう。
どうぞ、早く笑顔を取り戻してください。
流産後1 ~2ヵ月以内には月経が再開します。
流産後は月経が二回程度来れば、新たな妊娠にチャレンジできますから、それまでに気持ちを切り替えられると良いですね。
ただし、繰り返し流産するという場合には、やや事情は変わってきます。
ただの偶然が重なっただけなのか、妊娠が維持できない原因が母体にあるのかどうか、一度検査を受けてみたほうが良いでしょう。
「母体に原因がある」と言われたらどうしようと、病院へ行くのを躊躇するかもしれませんが、不安を抱えたままのほうが、よっぽど精神的に良くあり
ませんし、その精神的ストレスが再び流産の原因となる可能性もあります。
たとえ、母体に問題があったとしても、自然妊娠は困難でも、その他の手段がいろいろ準備されているのが今の医学です。
医学の力と、自分でできる「体質改善」を組み合わせながら、赤ちゃんがやって来る日を待ちましょう。
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