セックスの回数が減ると、精子の数も減ってしまいます

男性編

知っておきたい「精子」の話、「勃起」のしくみ

●セックスの回数が減ると、精子の数も減ってしまいます

自然妊娠を目指すなら、女性の排卵期に限らず、性交の頻度を増やすことが一番確率の高い方法です。その理由は、


●精子の質を上げる
●女性の性感を磨き、オーガズムを得やすくすることで、精子を子宮に取り込む力がアップする


という2つの側面があります。

世界のコンドーム会社が実施している調査によると、日本人の年間セックスの平均回数は約45回で、週に1回するかしないか、という頻度。
残念ながら、これでは少なすぎます。

精子の質という面から言えば、自然妊娠を目指すカップルの禁欲期間は2~3日がベストです。
精子の平均的な生存期間は3~5日間であり、それを過ぎると死滅精子(非運動精子)となって、徐々に体の中に分解されていくことは、[今、射精された精子は、いつ作られたものか知っていますか?]でも述べました。
禁欲期間が長くなると、この死滅精子が増え、できたての活きのいい精子の通路を邪魔する可能性があるのです。

一度のセックスで複数回射精すると、精液の量が減り、精子も放出されて蓄えが減っていきますが、たとえ一時的に精子の貯蓄が空っぽになったとしても、3日もあればまた精子の数は十分回復します。

ですから、不妊に悩んでいるからといって、精液中の精子の数を増やそうと、1週間も禁欲するのは、まったく意味がありません。
それどころか、死滅精子が増えることによって、精子の数や運動率が低下してしまうという逆効果に陥る危険のほうが高いでしょう。

余談ですが、精液検査の前には2~7日ほどの禁欲期間を設けていますが(病院によって差あり)、期間が長すぎると、精子のDNA損傷率が高くなったり、運動率が低下することが実証されています。

精子の頭部には、DNA情報が書き込まれているのですが、精巣上体や精管に長いこと待機していた精子は、ここにダメージを受けてしまうのです。

DNAに損傷があると、受精しても着床しなかったり、着床後に受精卵が育たなかったりといったことも起こります。

マスターベーションでも、セックスでも、定期的に射精することは、精子の質を向上させるためにも必要だと覚えておいてください。
もちろん、できればセックスの回数を増やすことが、妊娠の確率をアップさせることは言うまでもありません。


先生の豆知識コラム

川上智史

北里大学院医療系研究科医学
専攻博士過程修了医学博士

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