ここまでに、「平熱」を測ったり、あなたのライフスタイルや食生活を振り返ったりして、体が冷えているかどうかを判断する方法をお伝えしてきました。
そのほかにも、もっと簡単に自分が「冷えている」かどうかを判断する方法があるので、ちょっと試してみてください。
それは仰向けにゴロンと寝転がった状態で、お腹を触ってみることです。
鍼灸師や整体師の方は、施術の前に患者さんのお腹を触りますが、これは内臓の状態を確かめるためだと言います。
軽く圧してみて、痛いところや硬いところがあれば、そこに何らかの「血行不良」があり、冷えていると判断できるのです。
不妊治療のために、鍼灸に通う人も多いようですが、彼らが言うには、妊娠しやすい体というのは、「ふっくらとつきたてのお餅のようにやわらかく、弾力があり、温かい」そうです。あなたのお腹はいかがでしょうか?
自分でお腹をあちこち押してみて、痛かったり、硬かったり、冷たかったりしたら、冷え性改善が急務です。血行の悪い内臓は、肩こりのように筋肉が緊張している状態ですから、緊張をゆるめるためのストレッチやウォーキングをすると良いでしょう。4章でご紹介するやり方を参考にしてみてください。血行が改善されれば、温かくやわらかいお腹に変化するはずです。
もう一つ、冷え性を判断する方法として、寝相に注目してみましょう。もし、あなたが寝たときの姿勢のままで目覚めるような「寝相のいい人」なら、体が冷えている可能性が高いと言えます。
子どもの寝相は大抵悪いものですが、これは体温が高いため、布団の中が温まりすぎて暑くなり、冷たい部分を探して動くために寝返りを打っている
のです。冬でも布団からはみ出して寝ていることがあるのは、こうした体の自然な反応によるもの。この体の反応は、大人も同じことなのです。
しかし、冷え性の人は、布団の中がなかなか温まらず、冷たい部分に触れるのを避けて、寝返りを打ちません。寝つきも当然悪くなります。こうした眠りでは、質が悪く疲れもとりにくいでしょう。睡眠は自律神経を整える最高のチャンスでもあるのに、これでは冷え性改善どころか、ますますホルモン分泌を良くするきっかけを遠ざけてしまいます。
赤ちゃんを望むなら、寝ている間の冷えを取り、暖かい環境で眠ることは、とても大切。布団がなかなか温まらない、寝つきが悪い、眠りが浅いという人は、「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」を心がけてください。特に、足元を温めることは重要です。電気毛布のような全体を温めるものではなく、湯たんぽなどピンポイントで温められる道具の助けを借りると良いでしょう。
また、靴下を履いて寝ると、足の末梢血管が締め付けられ、かえって血行が悪くなって冷え性を悪化させることもあります。さらに、靴下を履いたままだと、発汗した後、蒸発しない汗が冷えて、かえって足元を冷す結果になることも。
足元を温めるなら、足首からくるぶしを覆うようなレッグウォーマーがお勧めです。血行や発汗を阻害せず、効率よく足元を温めて、ぐっすり眠ることができるでしょう。
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