風邪を引いて熱が出たかな?と思うようなときでないと、わざわざ体温計で熱を測ることはないかもしれません。しかし、健康なときの体温「平熱」を知ることは、妊娠しやすい体かどうかを判断する一つの基準となります。
平熱は、一般の体温計を使用して、わきの下で測った体温のこと。基礎体温と同じく、朝起きてすぐ、ベッドの中で目覚めた状態のまま計測すると、
正しい数値を知ることができます。
さて、あなたの「平熱」は何度だったでしょうか?
理想的な平熱は36.5℃~37.1℃と言われています。女性からすると、「ちょっと高めでは?」と思う数字かもしれません、しかし、平熱が36.5℃を下回ると、体の新陳代謝や免疫が弱くなってしまったり、女性ホルモンがうまく分泌されなかったりという「不具合」が生じてきます。
妊娠を望むなら、女性ホルモンがうまく分泌されない事態は絶対に改善しなければなりません。一時的ならともかく、恒常的に分泌がうまくいかないと、排卵周期に乱れが生じやすく、質の良い卵子がつくられない可能性も出てきます。
平熱が36.0℃~36.4℃という人は、自分の平熱は「やや低め」だという自覚を持ち、ライフスタイルと体質の改善を意識するようにしてください。
平熱が35℃台という人は、あきらかな「低体温」です。妊娠のためばかりでなく、病気を未然に防ぐためにも、早急なライフスタイル&体質改善を実
践しましょう。
たった、0.5℃~1℃の差と思うかもしれませんか、平熱が1℃下がると免疫は約37%下がり、平均体温が1℃上がると免疫は約60%活性化すると言われています。風邪を引いたとき熱が出るのも、体温を上げることでウィルスや細菌への抵抗力を上げるためなのです。
そもそも、なぜ「低体温」になってしまうのでしょうか。その主な原因は
3つ考えられます。
寒い冬や暑い夏を快適に過ごすために、エアコンをかけっぱなしにしていると、体が自然の季節の温度の変化に対応できなくなってしまいます。体には本来備わった体温調節機能があり、それを司るのが交感神経と副交感神経で構成されている自律神経。自律神経が乱れると、体温は下がってしまうのです。その他、夜遅くまで起きている生活や不規則な食事時間も、自律神経の乱れにつながります。
会社に勤めていたり、さまざまな人間関係の中に身を置いていたりすれば、皆なんらかのストレスを感じているもの。ちょっとしたストレスなら、体は耐えることができます。でも、自律神経が乱れる生活習慣があると、小さなストレスでもダメージが大きくなり、慢性的な低体温を引き起こすのです。
交通機関が発達し、家事も簡便化できる現代は、普通に生活しているだけでは、筋肉を鍛える機会はほとんどないのが実情。しかし、体の中でもっとも熱を作り出してくれるのは「筋肉」です。筋肉の量や質が低下していると、体をちょっと動かしたくらいでは体温がなかなか上がりにくい状態になってしまいます。
これら3つが、現代人の体温調節機能を乱す大きな3つの要因となっています。中でも、「自律神経」の乱れは深刻です。自律神経を整えることが、平熱アップと妊娠力アップの鍵となると考えて良いでしょう。
そこで、この『妊娠のジャマをする「体の冷え」改善法』の章では、「自律神経」を整え、体の冷えを改善するための方法を中心にご紹介していくことにします。
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