「足湯法」の効果が感じられないときにチェックしてほしいこと

女性編

妊娠のジャマをする「体の冷え」改善法

●「足湯法」の効果が感じられないときにチェックしてほしいこと

 「足湯法」は自律神経を整えて冷えを改善し、妊娠しやすい体をつくるのに、簡単でいながら大きな効果を期待できる方法です。しかし、「自己流」で行なってしまうと、その効果を最大限に引き出せないこともあるので注意が必要です。

前項で、足湯のやり方の手順と注意点を詳しく説明しましたが、実践後3ヵ月経っても「平熱」が上がらなかったり、手足の冷えが改善されないようなら、下記のチェックポイントを見直してみましょう。うまく出来ていない点は改善してみてください。

よくある効果が薄い足湯法実践の例

足を付ける容器が浅すぎる

市販の足湯器や普段お風呂で使う洗面器を使っていると、深さが浅く、足のくるぶしの上まできちんとお湯につかりません。イラストのように、くるぶしまでしっかり浸かるたらいや容器を準備するようにしましょう。

お湯が冷えないように、浴室でお湯を流しっぱなしで行なう

最初に、足をお湯につけたときの“ピリピリ感”、ぬるくなってきたときの感覚など、「皮膚感覚」を取り戻すことが、足湯を行なう意味でもあります。面倒だからと、お湯を流しっぱなしで行なうのでは、肝心の皮膚感覚を取り戻すことができず、自律神経の回復につながりません。

お湯の継ぎ足しを時間決めで行なう

注し湯の目安が4~5回と言うと、計算の得意な方は6分間なら1分ごとに注し湯をすればいいと考えてしまうようです。しかし、お湯の冷め方は季節によっても違いますし、あなたの体調によって熱いぬるいの感じ方も違います。「体感覚」に耳を澄ましながら、注し湯のタイミングを決めてください。

何かをしながら足湯をしている

新聞・テレビ・雑誌・携帯電話など、何か別のことをしながら足湯をするのは禁物です。たった6~7分ですから、自分の体と対話するような気持ちで足湯をしてみてください。他のことに気をとられていると、注し湯のタイミングが遅れることにもつながります。また、温度計とにらめっこというのも駄目。温度はだいたいで良いのです。大切なのは「皮膚感覚」。「熱い」「ぬるい」をしっかり感じ取るようにしてください。

扇風機の風やエアコンの冷気に体をさらしながらしている

夏場になると、足湯で汗をかくのが不快かもしれませんが、汗をかいた上に冷気を浴びるのは、かえって体を冷してしまい、足湯の効果をゼロどころかマイナスにしてしまいます。自律神経が整ってくれば、暑いと感じれば、体がしっかり汗をかいて、熱を放出してくれます。ここでしっかり汗をかける「体質」になれば、体内の毒素も排出され、美肌効果も期待できるので頑張りましょう。


先生の豆知識コラム

川上智史

北里大学院医療系研究科医学
専攻博士過程修了医学博士

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