「冷え」の解消には、良質な「鉄分」を補給しましょう

女性編

「妊娠力」をアップするこんな食べ方

●「冷え」の解消には、良質な「鉄分」を補給しましょう

手足が冷える、肩こりがある、疲れやすい・・・こうした「なんとなく」の体調不良を抱える女性は多いものです。これらは「冷え性」の典型的な不定愁訴ですが、栄養学的に見ると、「鉄分不足」という共通項があります。

女性は毎月生理があるため、意識して摂取しないと、どうしても鉄分不足に陥りやすくなります。鉄分が不足すると、赤血球が作られにくくなり、血液の質が悪くなります。すると、冷えを招くばかりでなく、子宮の環境も低下し、妊娠しにくい体をつくる原因となりますから、早急に食生活の見直しが必要でしょう。

ただ、ここで一つ注意すべき点があります。鉄分が不足しているかどうかを測る目安として、たいていの方は健康診断で行なわれる血液検査を思い浮かべるかと思うのですが、ここで「貧血」と診断されない、「隠れ貧血」が存在するのです。

通常の健康診断の血液検査で「貧血」や「鉄欠乏」を調べる検査項目では、ヘモグロビンやヘマトクリットという赤血球中に含まれる成分の量を調べますが、ここにない「血清フェリチン」という成分の値が低いタイプの「鉄欠乏」の女性がかなりいると考えられています。

「血清フェリチン」とは、いわば体の中に貯金として貯め込んでいる鉄。
私たちが食事から摂取する鉄が減ると、ここから取り崩して栄養として使います。
そのため、血液検査で赤血球中の鉄不足は見られなくても、体全体で見れば「鉄欠乏」に陥っている可能性は十分に考えられるのです。

お金と同じで、収入が多ければ貯金はたまりますが、支出ばかりだといずれ貯金は底を尽いてしまいます。
血清フェリチンという貯蔵鉄が減ることで、さまざまな不定愁訴が現れ、不妊の隠れた原因となってしまうことを知っておいてください。

では、どのように食生活を見直せば良いのかというと、肉や魚をきちんと食べることです。
健康のためやカロリーを気にして、野菜中心の食生活を送る女性もいますが、赤ちゃんを望むなら、何かに偏らずバランスの良くさまざまな食材を口にしましょう。

鉄分と言うと、プルーンや小松菜、ほうれん草を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、植物に由来する「非ヘム鉄」は体への吸収率という面で動物性の「ヘム鉄」に劣ります。
お勧めは、レバーや赤身の肉、イワシなどの青魚などに含まれる鉄分。
鉄は、たんぱく質と一緒に摂ることで、体への吸収率が高くなるのです。

鉄分は、妊娠中、胎児に優先的に送られていく大切な栄養分でもあります。
お腹の中で赤ちゃんを健康に育てるためにも、今からたっぷり貯金をつくっておいてください。


先生の豆知識コラム

川上智史

北里大学院医療系研究科医学
専攻博士過程修了医学博士

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