卵子の老化をケアする、母体のアンチエイジング食とは

女性編

「妊娠力」をアップするこんな食べ方

●卵子の老化をケアする、母体のアンチエイジング食とは

女性に「年齢」の話をするのは失礼かもしれませんが、「母体の年齢が上がること=卵子の老化」という現実は、きちんと受け止めておかなければなりません。

男性の精子が毎日作られるのに対して、女性の卵子はあなたがお母さんの胎内にいる時期から作られているもの。
それが、初潮を迎えて初めて排卵をし、その後も毎月1回、妊娠中~出産後の一時期を除き、閉経まで排卵を続けます。
つまり、年齢が上がるほど、排卵される卵子も年を取っているというわけです。
高齢になるほど、妊娠しにくくなるのは、このためと言えます。

卵子に限らず、私たちの体は年齢とともに「老化」していくものですが、では「老化」とはどういう状態を指すのでしょうか?そして、なぜそれが「妊娠の確率」を下げることにつながるのでしょうか?

老化の主な原因は「活性酸素」によるものです。活性酸素とは、本来、細菌やウィルスから体を守るために白血球が作り出す物質。それ自体は悪者ではありません。
しかし、私たちが紫外線を浴びたり、疲れやストレスを溜め込んだり、食品添加物を摂取したり、喫煙や多量の飲酒をすることによって、体を守ろうと過剰に活性酸素が発生すると、細胞内の酵素で分解されきれず、逆に細胞を酸化させ傷つけてしまう悪さを働くのです。
酸化とは、空気に触れた果物が黒ずんで腐っていくのと同じこと。簡単に言えば、体がサビついていくのです。

加齢した分だけで、紫外線を浴びてもいれば、体内に食品添加物を蓄積してもいます。
さらに仕事の忙しさや「赤ちゃんはまだ?」と聞かれることのストレスが重なったとしたら……見かけは健康かもしれませんが、中身はかなりくたびれて錆びついている可能性があるでしょう。
サビついた卵子は受精しにくく、たとえ受精したとしても、同じように錆びついた母体では、高い流産の危険が伴うことになってしまうのです。

話は少しそれますが、生殖機能は生命の維持には直接関係のない、いわばオプションのような機能ですから、自分の体の栄養バランスが崩れ、生存が危機的状況となったら、真っ先に切り捨てられると言われています。
その証拠に、無理なダイエットをしたり、ストレスが蓄積されたりすると、生理が止まるという例は枚挙にいとまがないでしょう。

人間の体でいちばん栄養を食うのは脳ですが、適切な栄養不足で脳の働きが低下すると、体のさまざまな機能を調節するホルモン分泌を決定する脳の中の司令塔が、女性ホルモンの分泌を減らしてしまうです。

どんな人も年齢は重ねていくので、ある程度の老化は避けられません。
ですが、老化のスピードを遅らせることは努力次第で可能です。
赤ちゃんを授かりたいなら、美容だけでなく、卵子や卵巣のアンチエイジングも心がけていきましょう。

「老化」の原因となる活性酸素を除去し、健康な細胞への攻撃を防ぐためには、「抗酸化ビタミン」の力を借りるのが有効です。

血液中で強い抗酸化作用を発揮する「ビタミンC」、緑黄色野菜に多く含まれる「カロチノイド(β-カロテン)」は若返りのビタミンとして積極的に摂ることをお勧めします。

また、細胞を酸化から守る働きをするミネラルである「亜鉛」も積極的に摂りたい栄養素です。加工食品には、体内から亜鉛を排出したり吸収を阻害する食品添加物を含むものがあり、現代人には不足しやすい栄養素となっています。

「亜鉛」を多く含む食品の代表は、牡蠣やうなぎ、牛肉の赤身、レバーなどです。

活性酸素を抑制する抗酸化酵素の合成に必要なミネラルである「セレン」と一緒に摂ると、相乗効果が期待できます。「セレン」はイワシの丸干し、シラス干し、小麦胚芽などに多く含まれているので、ご自宅に常備して、口にしやすい環境を整えておくと良いでしょう。


先生の豆知識コラム

川上智史

北里大学院医療系研究科医学
専攻博士過程修了医学博士

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