やせすぎも、太りすぎも妊娠を遠ざけます

●やせすぎも、太りすぎも妊娠を遠ざけます

たとえ赤ちゃんのことを考えなくても、女性にとって「体重」は常に気にかかるもの。
さらに、「不妊に悩む女性の役1割は、肥満または食べすぎが原因」という説もあると聞いたら、もっと敏感にならざるを得ないかもしれませんね。

体重と妊娠の能力には実は深い関係性のあることがわかっています。
ダイエットでやせすぎの人、もともと食が細くてやせすぎの人は、まず栄養不足である点で疑いないでしょう。
熱のもととなる筋肉量が少ないので、「冷え」を感じやすい体型でもあります。
そのため、ホルモンバランスが崩れ、月経不順や無月経になりやすいなど、妊娠力が落ちている状態と言えるでしょう。

ダイエットによって食事のカロリー制限をすると、体は自らの脂肪やたんぱく質を燃焼させ、見た目に「やせる」ことができます。
しかし、体を構成する大切なたんぱく質を奪われることで、子宮も栄養不足となり、赤ちゃんを迎える「ふかふかベッド」を作れなくなってしまうことを肝に銘じておくべきです。

一方の太りすぎの人はというと、実はこちらも栄養不足に陥っている可能性が高いのです。
カロリーは十分摂っていても、偏った食生活が原因で必要な栄養は足りていなく、子宮環境が悪い場合があります。

加えて、大食い・早食い・ダラダラ食いで、急激に上がった血糖値を下げるためにインスリンが過剰に分泌されると、女性ホルモン分泌のバランスが崩れ、「排卵障害」を起こす可能性も高まります。
同時に、肥満は受精卵の着床を困難にする子宮内膜症の発症や進展を促す傾向があるので、早急に適正体重まで落とす努力をしてください。

参考までに、肥満度を測定する指標「ＢＭＩ」の計算式をご紹介しておきます。

（注）身長はメートル単位で計算してください。身長160cmなら1.6メートルです。

例を見てみましょう。

BMIは「22」が理想とされており、「25」以上になると肥満傾向ありで注意が必要となってきます。
妊娠しやすい体にするには、糖分を控え、栄養バランスを保ちつつ食事の量を減らし、適度な運動を始めましょう。
一方、「18.5」より低い人はやせすぎとなり、こちらも栄養不足を解消する食生活の改善と「冷え」解消の対策を心がけてください。