「妊娠力」をアップする骨盤のアンチエイジング・ストレッチ

女性編

子宮環境を良くするエクササイズ&ウォーキング

●「妊娠力」をアップする骨盤のアンチエイジング・ストレッチ

加齢とともに、顔の筋肉やお尻や胸、お腹のお肉が下に下がってくるのと同様に、内臓を支える筋肉も下がってくるのは、ある程度避けられません。

それにともなって、内蔵を支える骨盤も下へ下へと下がり、体全体の負荷がかかりやすくなって「骨盤の老化」を招くことになります。

骨盤のアンチエイジングとは、骨盤の位置を上げ、重力や内臓の重みから解放してあげること。これによって、骨盤の中に収まっている子宮や卵巣も圧迫から逃れられ、血の巡りが良くなり、妊娠しやすい環境が整ってきます。

ここでは、骨盤のアンチエイジングをはかる2つのストレッチをご紹介しましょう。
仰向けにやるストレッチは、腰を痛めないよう、ヨガマットなどを敷いて行なってください。週に1回程度、1セットずつでかまいません。続けることで、骨盤の位置がググッと上がっていくのを実感できます。

骨盤ストレッチ①

❶足を肩幅程度に広げ、四つんばいになります。手は肩の真下よりやや下のほうにつき、ひじは外側にゆるめます。背中は床と平行になるようにしましょう。

❷その姿勢から、首の力を抜き、頭を下げて、下腹部(子宮のある位置)を見ます。背中から腰にかけて、弧を描くように、ゆっくりと伸ばしましょう。このポーズを30秒から1分間保ってください。このとき、息を吐きながら、腕に力を入れず、足も踏ん張らず、顔の力も抜き、背中から腰にかけてだけ伸ばすことを意識するとうまくいきます。

❸ひじをゆっくり下ろしてマットに付け、肩よりも骨盤の位置が上がるように腰を引き上げます。首の力は抜いたまま、下腹部(子宮のある位置)を見て、このポーズを30秒~1分間保ってください。

骨盤ストレッチ②

❶マットの上に仰向けになり、足を肩幅程度に開いて、両ひざを立てます。腕は広げず、体に沿わせて置きます。

❷両肩はマットにつけたまま、体を反らさず、背中を持ち上げていきます。そのままの姿勢を30秒から1分間保ちます

背中を上げるとき、お腹が突き出さないように注意しましょう。
足を置く位置を体調に合わせて調整すると、背中が上がりやすくなります。
慣れてきたら、徐々に手と足首の位置を近づけていくようにしましょう。より骨盤の位置を引き上げる効果が高くなります。
腰痛持ちの人や、腰に痛みを感じるようなら、絶対に無理はせず、自分のできる範囲で行なってください。

骨盤ストレッチ②は、おなかから太ももにかけてもしっかり伸ばすので、より血行促進効果が期待できます。最初は難しくても、背中をしっかり上げられるようになると、とてもスッキリして気持ちよく感じられますので、是非続けて頑張ってみてください。


先生の豆知識コラム

川上智史

北里大学院医療系研究科医学
専攻博士過程修了医学博士

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